もうダメ、とにかく辞めたい!・・・でも、その後どうしよう?
色々なことが頭をよぎりますよね。
- 就職先見つかるかな?
- みんなになんて思われるかな?
- お父さん、お母さんをガッカリさせちゃうんじゃないかな?
- 私なんてどこへ行っても通用しないのでは?
毎日とてもつらいのに辞める勇気がない。その気持ちわかります。
そうやって、頑張って無理して続けている看護師さんをよく見ます。
中には心が壊れるまで無理しちゃう看護師さんもいます。
退職は逃げでも甘えでもありません。
退職、転職しても全然大丈夫です。
この記事を読むと、看護師さんが退職して転職してもキャリアに支障がないことや更に転職しても大丈夫なワケがわかります。
看護師歴30年以上、師長・主任として20年以上の経験と、プライベートでは結婚・離婚・シングルマザーとしての人生経験を持つ私が、数え切れない位たくさんの相談に乗り、アドバイスしてきた実際の内容からこの記事を書いています。
看護師は経験年数が加算されていく

退職することで今後のキャリアにマイナスにならないか・・・心配ですよね。
それは大丈夫です。
- 看護師は専門職なので、たとえ退職しても経験年数は確実に加算されます。
- 看護師の給料は、学歴と経験年数で決まるので給与面でマイナスになることはなく必ずプラスになります。
※学歴とは、看護大学か、看護短大か、看護専門学校(年数別)卒業かによる
※就職先によって、1年未満は切り捨てとか、半日のパートだと年数は半分になるなどの取り決めの違いはあります。
※事前に経験年数が何年から加算になるか聞いておきましょう。それによって加算されないような短い就職であった場合は、履歴書に書かなくても構いません。
看護師の半数以上は、転職経験者!

転職したからといって、キャリアのマイナスにはならない

退職したら、転職するときに変な先入観もたれないか心配・・・
気になる気持ちはわかりますが、大丈夫です。
実は転職経験者って結構多いんです。
厚労省の実際のデータを見てみましょう。
2021年の厚生労働省の看護職員就業状況等実態調査結果
「看護職員として就業している者」がこれまでに勤務先を
退職した回数の割合0回が45.2%
看護職員就業状況等実態調査結果 より引用
1回が24.0%
2回が14.1%
3回が7.9%
4回が3.7%
5回以上が3.4%
無回答が1.6%
このデータでみると、現在看護師として働いている人の中で、退職経験者の割合は53.1%となります。
但し、実際にはもっと多いと考えます。
なぜなら、このデータは20代から50代で取られ、まだ看護師経験の少ない人のデータも多いためです。

採用する側からみても、転職して就職する人はよくいますので、偏見もないのです。
コロナ渦以前でも、ほとんどの病院は常に退職者、産休、育休者が控えているので、よほどの人気病院でない限り、深刻な人手不足の悩みを抱えています。
採用する側も応募者は大歓迎なのです。
就職先はいくらでもある

不安な看護師さんは、一旦、最悪の場合を想定してみましょう。
いきたい就職先の面接に落ちた・・・・。
就職してみたけど、合わなかった・・・。
簡単です。
次にいきたいところを受けましょう。

落ち込むことはありません。
縁がなかっただけと割り切りましょう。
たとえ採用になっていたとしても、続けていたとしても、あなたが幸せに働けていたかどうかはわからないのです。
不採用の場合は、最初から「縁がなかったのね。」、合わなかった場合は、「私には合わなかったわ。」と捉えて「よし、次!」と気持ちを切り替えましょう。
最終的には、行けるところにいけばいいだけです。
どこにいても優しいあなたらしい看護をする。
シンプルに考えましょう。
経験年数1年未満でも就職先はある
経験1年未満の場合は、新卒と変わらないので、新卒を採用しているところであれば大丈夫です。
転職に慣れていないあなたには転職サイトの利用をオススメします。
元ベテラン師長が、実際に使った看護師転職サイト【オススメ5選】
病院も色々、病院以外の就職先も沢山ある
病院でも大学病院から町の小さな病院まで色々あります。
病院内でも超急性期から慢性期、地域包括ケア病棟、オペ室、外来、健診センター、入院支援センターと色々あります。
病院外も企業、施設、派遣、看護学校、保育所、美容系と他にも色々選択肢は多いです。

経験のないところへ行きたい気持ちはあるけど、私に向いているのかな?とか、行ってみて合ってない!と後で思ったらどうしようと心配です。
経験のないところへ挑戦するのは勇気がいりますね。
でも、実際に経験してみないとわからないことが多いです。

若いうちは色々トライしていいのです。
合わないと思ったら、やめて本当に合うところを探せばいいのです。
私自身も今の職場は5つ目。病院以外の経験もしました。
私も複数の転職サイトを使って就活しました。
元ベテラン師長が、実際に使った看護師転職サイト【オススメ5選】
人生経験はプライスレス!

退職や転職も経験、無駄にはならない
私何やってるんだろう。
同期の友達はどんどんキャリアを積んでいってるのに。

あー、ダメだ私だけ取り残されている。
その上、辞めるだなんて・・・
私は進歩も成長もしていない。時間を無駄にしてしまった・・・。
確かにそんな気持ちになりますねー。
でも、これからの長い人生から見たら、数年なんてわずかな時間なのです。

私は看護師免許を取って40年になりますが、卒後3年の後、7年のブランクがあって再就職をしました。
今思えば7年もアッと言う間(笑)
その後は新人になったつもりで仕事を覚えて、今に至っています。
あなたが比べてしまう同期の友人だって、今後の人生が保証されているわけではありません。
あなたがつらい思いをしたことや、やり直したことを「いい勉強になった、次はこうしよう。」とか「新人の時は心細いだろうから、頼れる先輩になろう。」とか、よい方向に生かせばプラスになるのです。
経験からしか学べことは多いもの。
多くの経験をしたことは、看護の幅が広がる可能性につながります。
転職してうまく行ったケースは多い

看護師転職うまくいった実例
私の下で働いていた看護師さんで、異動してからうまくいかなくて、その後、転職してから問題なくキャリアを積めた看護師さんが何人もいます。
- 例えば、新人のときにたまたまプリセプターと合わなくて、仲の良かった同期の看護師さんも辞めてしまったりで、モチベーションが維持できなくて辞めてしまった看護師さん。心機一転、誰も知り合いのいない遠方へ行って、そのままキャリアを積み中間管理職になって活躍している。
- コミュニケーションが苦手で人間関係がつらくてやめた看護師さんが、同レベルの病院へ転職したけれど、やはり人間関係がつらくなって退職。しばらく休養してその後、今までより少し規模の小さな病院へ転職して、やりがいを持って働けるようになった。
- 人に気を遣い過ぎていつも疲弊していた看護師さん。急性期で何とか勤めていたけれど上司が変わってフォローしてもらえなくてつらい立場に・・・。子供が小学校に上がるのを機に退職。その後、認知症デイサービスで時間の流れがゆっくりになったのを実感してやりがいをもって活躍している。
同じ部署でも時期によって、たまたま、人間関係が良くないことがあります。
運悪くそういう時期に配属され、つらい思いをした。
たまたまうまく行かなかっただけで、転職で環境がガラッと変わってうまく行くケースも多いです。
就職してずっと同じ職場しか知らない看護師さんもいますが、そこの職場のやり方が常識と思っている方が多いです。
看護もスキルも正解はひとつでない場合が多々あります。
色々なやり方を知っていると看護の幅や人間の幅が広がります。
後から振り返るときっと「あの時があったから今がある。」と思えるものです。
- 退職は逃げでもないし、恥ずかしいことでもありません。
自分を守るのは自分です。 - 転職経験者は思ったより多い。
私だけなんて思わなくていい。 - 転職したからといって、キャリアのマイナスにならない。
- 経験年数が加算されるので、履歴書に書きましょう。
- 転職したものの、ダメだと思ったら?
次を探せばいいだけ。 - 必ずあなたに合う職場が見つかります。
- 退職、転職もどんな事からも学びがある。
次に生かせば、全部いい経験。 - つらい思いをした分、人の痛みもわかる。
- たまたま配属された時期が悪く退職せざるをえないこともある。
- あなたは全然悪くない。